マンチェスター・ユナイテッドが正式にジェイドン・サンチョの退団を発表した。2021年に約73億円相当の移籍金で獲得したイングランド代表ウィンガーが、ついに5年間の在籍にピリオドを打つ。現在26歳のサンチョはフリーエージェントとなり、プレミアリーグの「中堅クラブ」への加入が有力視されている。
マン・ユナイテッドとの5年間——「夢」が「悪夢」に変わるまで

Ardfern / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0)
2021年7月、ボルシア・ドルトムントから約73億円で加入したサンチョは「夢が叶った」とコメントしたが、その後の5年間は本人にとっても、クラブにとっても失望に終わった。ユナイテッドでの通算出場はわずか83試合、プレミアリーグでの先発出場は10試合にとどまった。2023年8月26日のノッティンガム・フォレスト戦がオールド・トラッフォードでの最後の試合となった。(BBC Sport)
転落の発端となったのは、エリック・テン・ハグ前監督との公然の対立だ。サンチョが監督を「スケープゴートにされた」と公に批判し、謝罪を拒否したことで事実上の追放状態となった。その後、2023-24シーズンにドルトムントへ期限付き移籍し、チャンピオンズリーグ決勝進出に貢献。続く2024-25シーズンはチェルシーへのローンに移り、アストン・ビラには同2025-26シーズン中にローンで加わり欧州リーグ(UEL)で活躍を見せた。
チェルシーは事前に合意されていた完全移籍のオプションを行使せず、代わりに500万ポンドのペナルティ条項を支払うという異例の決着を選択。ユナイテッドも最終的に契約延長オプションを行使しないと決断し、カゼミーロ、タイレル・マラシアとともにわずか一行の声明で感謝の言葉を述べるだけの幕切れとなった。(BBC Sport)
キャリア通算では、ユナイテッドで83試合に出場し12得点・6アシストという数字に終わった。(Transfermarkt)
次の移籍先候補——プレミア中堅クラブが本命
ユナイテッドによる退団発表直後から、サンチョの次の移籍先としてプレミアリーグの中堅クラブが最有力候補として浮上している。フリーエージェントのため移籍金が不要という点が、資金力に限りのある中堅クラブにとって大きな魅力となっている。(Football365)
ドルトムントへの復帰も選択肢の一つとして挙げられている。サンチョはかつてシグナル・イドゥナ・パルクで158試合に出場し53得点67アシストという傑出した数字を残しており、2023-24シーズンの短期ローンでも実力を再証明した。(Transfermarkt)
今夏26歳という年齢、そしてフリーエージェントというステータスは、適切な環境さえ整えばキャリア復活も十分に可能であることを示している。ドルトムント、チェルシー、アストン・ビラとのローン経験から、どのクラブが正式オファーを提示するかが今夏の移籍市場における注目点の一つとなる。
今節のポイント
マン・ユナイテッドの今夏は、サンチョ・カゼミーロ・マラシアという3名のフリーエージェント退団から始まった。約73億円の大型投資が実質ゼロリターンで終わったサンチョの件は、クラブの補強戦略における最大の失敗例として記録される。一方、サンチョ本人にとっては再起のチャンス。フリーエージェントという身軽な立場で、プレミアリーグ中堅クラブでの安定したプレー機会を得られれば、かつてドルトムントで見せた輝きを取り戻せる可能性は十分ある。今後数週間の動向が、彼のキャリアの行方を大きく左右する。
情報源
- Jadon Sancho primed to join ‘mid-section’ Premier League club after Man Utd release – Football365
- How Sancho’s dream Man Utd move ended as a nightmare – BBC Sport
- Finally leaves Man United – Four clubs who could sign Jadon Sancho on free transfer this summer – Transfermarkt
- Man United confirm Jadon Sancho among players leaving as free agents – ESPN