移籍期限まで残りわずかとなった今夏、マンチェスター・ユナイテッドはストライカーと左サイドバックの補強に向けて最後の追い込みをかけている。イタリア人記者ジャンルカ・ディ・マルツィオの報道によれば、アトレティコ・マドリードのアレクサンダー・ソロートの獲得に向けた接触が行われているという。さらにエバントンのジャン=フィリップ・マテタがトッテナムともどもユナイテッドにオファーされているとの情報も浮上しており、マイケル・キャリック監督の補強プランが俄然注目を集めている。
アレクサンダー・ソロート、アトレティコからユナイテッドへ?
見どころ: アトレティコ・マドリードに所属し、クラブからの放出を容認されているとされるソロートがユナイテッドの補強候補として浮上。
交渉の背景: Football365が報じたところによれば、ユナイテッドは既にブライトンからカルロス・バレバを7000万ポンドで獲得しており、さらにストライカーと左サイドバックを移籍期限(火曜日)前に確保しようとしている。イタリアンジャーナリスト・ディ・マルツィオの情報では、フォワードのジョシュア・ジルクゼーがイタリア復帰を承諾したとされており、その後継者が急務となっている状況だ。(Football365)
現時点では「接触があった」という段階であり、合意に至ったとは確認されていない。あくまで交渉浮上の情報として捉えるべきだ。
クリスタル・パレス、マテタを売り込みへ
見どころ: クリスタル・パレスのジャン=フィリップ・マテタがトッテナムとマンチェスター・ユナイテッドの双方にオファーされているという報道が流れた。
状況: The Standard(Evening Standard)が伝えたTeamTalkの情報によれば、マテタはパレスからの退団を望んでおり、クラブは残留を望んでいるものの放出の可能性も排除していない。ユナイテッドはマーカス・ラッシュフォードかジルクゼーが退団した場合に動く可能性があるとされている。(Evening Standard)
こちらも現時点では「オファーされた」「関心がある可能性」という段階に留まる未確定情報だ。
左サイドバック問題——バルデ交渉は難航
ユナイテッドはFW補強と並行してルーク・ショーのバックアップとなる左サイドバックの獲得を急いでいる。バルセロナのアレハンドロ・バルデが候補として報じられているが、交渉は行き詰まっている模様だ。Evening Standardの報道によれば、ユナイテッド側はローン+買い取りオプション形式を希望している一方、バルセロナは完全移籍のみを受け入れる姿勢を崩していない。両クラブの条件が合致するかは現時点で不透明だ。(Evening Standard)
戦術的考察
キャリック監督が今夏採用しているシステムでは、1トップを起点にしたポゼッション志向のスタイルが基本となっているが、それを支える控えストライカーの層が薄い状態が続いていた。ジルクゼーの退団が現実味を帯びる中、「バックアップ」という名目でありながら実際には先発と遜色ない実力者が必要とされる構造になっている。
ソロートはポストプレーと裏への飛び出しを使い分けられる大型ストライカーであり、キャリック体制が志向するテンポの高い縦への推進力とは一定の相性がある。一方、マテタもパレスでの実績から得点能力は確かだが、ユナイテッドのビルドアップ型サッカーにどこまでフィットできるかが焦点となる。
左サイドバックについても同様に、ショーが負傷がちであることを踏まえると、単なる三番手ではなく主力の可能性を持つ選手が求められる。バルデのような攻撃参加に優れたプロフィールはキャリック体制に合致しているが、ローンという形ではそのポテンシャルを完全に引き出すのは難しく、完全移籍にこだわるバルセロナの要求にどう応えるかがカギを握る。
数字で読む
- ユナイテッドの今夏最大の確定補強はカルロス・バレバの7000万ポンド(Football365報道)
- アトレティコのソロートへの接触は「contacted」という表現に留まり、交渉額・条件ともに現時点で非公開
- バルデ交渉でのユナイテッドの希望条件は「ローン+買い取りオプション」。バルセロナが設定する完全移籍額は未公表
- マテタについては具体的なオファー額は報道されていない
- 移籍期限は現地火曜日(8月31日)で、残り時間は極めて限られている
編集部の見解
今夏のユナイテッドは、バレバ獲得という7000万ポンドの大型補強に成功した一方で、前線と左サイドの穴埋めを締め切り直前まで解決できていない。これはクラブとしての優先順位の設定に問題があったと言わざるを得ない。
ソロートもマテタも「浮上」「オファーされた」という段階に過ぎず、どちらも既成事実ではない。しかしユナイテッドには今すぐ決断する必要がある。移籍期限当日にバタバタと動いても、選手側の準備不足や契約条件の詰め不足で失敗するリスクが高まる。キャリック監督がリーグ戦序盤から結果を求められる立場であることを考えれば、即戦力として機能しない選手を慌てて獲得するよりも、確実に機能する選手を1枚確保する方が賢明だ。ラッシュフォードの動向もまだ確定していない中、前線の整理と補強を同時並行で進める難しいジャグリングをキャリック体制は強いられている。
今後の注目点
最大の焦点は移籍期限当日(現地8月31日)に何件の合意が成立するかだ。Evening Standardはユナイテッドが「ダブルディール」を確認する見込みと伝えており、ストライカーと左サイドバックが同時発表となる可能性も十分にある。
ジルクゼーのイタリア移籍が正式発表されれば、それが事実上ソロートまたはマテタの加入を後押しするトリガーになる。逆に言えば、ジルクゼー退団が当日ギリギリにずれ込んだ場合、補強全体が期限に間に合わない最悪のシナリオも排除できない。
バルデ問題ではバルセロナとの条件交渉が続いており、ローンか完全移籍かの判断が期限内にできなければ左サイドバック補強は白紙に戻る。その場合、ショーの負傷リスクを抱えたまま秋以降を戦わなければならない。移籍期限後の最初のプレミアリーグ戦では、補強の全容と先発メンバーの変化に注目したい。
情報源
- Man Utd contacted over surprise Atletico Madrid striker deal – Football365
- Transfer news LIVE: Arsenal FC in Alvarez talks; Barcola has Liverpool medical; Chelsea done deal; Man Utd latest (page 33) – Evening Standard
- Transfer news LIVE: Arsenal FC in Alvarez talks; Barcola has Liverpool medical; Chelsea done deal; Man Utd latest (page 34) – Evening Standard