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カマビンガ、マドリー残留優先も放出容認か――ユナイテッドとリバプールはテュラムへ

2026.07.16

エドゥアルド・カマビンガをめぐる移籍の噂が、今夏の移籍市場における最大の焦点の一つとなっている。レアル・マドリーが放出を容認する可能性を示唆する報道が出る一方、カマビンガ本人はマドリー残留を望んでいるという。この複雑な状況を受け、マンチェスター・ユナイテッドとリバプールは代替ターゲットへと照準をシフトしつつあり、今夏の中盤補強争いが一段と激化している。

カマビンガの現状:残留希望もマドリーは放出を検討

Eduardo Camavinga
Eduardo Camavinga
TheSportsDB / Eduardo Camavinga

現状の核心:カマビンガはレアル・マドリー残留を強く望んでいるが、マドリー側は一定の条件下で放出を認める姿勢を見せている。

スペイン国内の報道によれば、マドリーは「選手とその陣営が残留を計画していることをすでに把握している」としつつも、「トップクラブから相応のスポーツ面・財政面の提示があれば、フランス人MFは保証されたレギュラーポジションを求めて移籍を検討するかもしれない」と含みを持たせている。最も強い関心を示しているのはマンチェスター・ユナイテッドとパリ・サンジェルマンとされる (Football365)。

一方で、スペインのメディアFichajesは、リバプールがカマビンガに対して約1億ユーロの「断りにくいオファー」を提示したと報じた。しかし、移籍の信頼できる情報源であるファブリツィオ・ロマーノはこの観測を否定。「カマビンガもアウレリアン・チュアメニも、近い将来にマドリーを離れるとは考えていない」と述べ、カマビンガをカゼミーロの後継者と結びつける報道についても懐疑的な立場を示した (Football365)。

プランBへの転換:ユナイテッドとリバプールはテュラムを追う

Madrid Madrid
Madrid Madrid
Jan S0L0 / Wikimedia Commons (CC BY-SA 2.0)

カマビンガ獲得の難しさが明確になるにつれ、マンチェスター・ユナイテッドとリバプールは別のターゲットへと動き始めた。イタリアメディアのTuttoJuveによれば、両クラブがユベントスのケフレン・テュラム獲得に向けて「本格的な動き」を見せており、ニューカッスルもサンドロ・トナーリを売却した場合に参戦する構えを見せているという。

テュラムの今後については、プレミアリーグからのオファーだけでなく、ユベントスの2026-27シーズンのチャンピオンズリーグ出場権獲得の有無も大きく影響するとみられる。ユベントスとしては、主力選手を失わないためにも迅速な対応が必要な状況だ (Football365)。

マンチェスター・ユナイテッドが中盤補強を急ぐ背景には、カゼミーロが退団を表明したことに加え、マヌエル・ウガルテの売却も選択肢に入っているためだ。中盤の再建は、マイケル・キャリック監督体制にとって最優先課題となっている。

戦術的考察

カマビンガが持つ最大の価値は、センターミッドフィールダーとサイドバックの両方をこなせる戦術的柔軟性にある。マンチェスター・ユナイテッドが採用するシステムにおいて、こうした「偽SB」的な役割を担える選手は希少だ。カゼミーロ退団後の中盤に守備的MFとしてのプロフィールを埋めるだけでなく、ビルドアップへの関与や前線へのランニングも求められるポジションでカマビンガのプレー幅は際立つ。

一方、テュラムはより正統派のセントラルミッドフィールダーとして機能する選手で、球際の強さとボール奪取能力を持ちながらも展開力を兼ね備えている。リバプールがアンドニ・アンドニ・イラオラ監督体制下で志向するプレッシングと縦への素早い展開においても適合性は高い。ただし、リバプールとユナイテッドが同一ターゲットを追う構図は取引価格を押し上げる要因となり、ユベントスが強気の交渉姿勢に出ることは確実だ。

数字で読む

カマビンガはレアル・マドリーで過去5シーズンにわたって210試合以上に出場しており、センターMFとサイドバックの双方でプレーするなど高い汎用性を証明してきた。2021年に約2800万ポンドでレンヌから加入したことを考えれば、現在報じられている1億ユーロという売却価格は投資対比で約3.5倍超の評価額となる。

この水準の移籍金はプレミアリーグの中盤選手として最高クラスの部類に入り、トップクラブにとっても相当の財政的コミットメントを要する。ユベントスのテュラムについては、ユベントスがCL出場権を獲得できなかった場合、交渉力が低下し、売却価格が下がる可能性も出てくるため、プレミアリーグ勢にとっては有利な状況になりうる。

編集部の見解

カマビンガの移籍は「ほぼない」と断言していい。ファブリツィオ・ロマーノが明確に否定し、選手本人も残留を望んでいる現状で、この話が成立する可能性は限りなく低い。スペイン・メディアが繰り返す「1億ユーロなら売却を検討する」という論調は、現実の交渉というよりもマドリーの値踏みに近い。プレミアリーグ勢が本気で動くならば、今夏はカマビンガではなくテュラムがその本命だ。

ユナイテッドにとって、テュラム獲得は単なる中盤補強以上の意味を持つ。カゼミーロ退団という大きな穴を埋めるためには戦力の質と量の両方が必要であり、ウガルテ売却の可能性も考慮すれば2枚以上の中盤補強が不可欠だ。キャリック体制の命運は今夏の補強次第であり、テュラムはその核になりうる。リバプールはイラオラ体制でのシステム再構築の途上にあり、強度と技術を兼ね備えたテュラムは即戦力として機能するはずだ。ユベントスのCL出場権獲得の有無がキーポイントとなる以上、プレミアリーグ各クラブはその結果を注視しながら交渉タイミングを見計らうべきだ。

今後の注目点

最も重要な観察ポイントは、ユベントスのCL出場権争いの結末だ。出場権を逃した場合、テュラム売却の現実味は一気に高まり、プレミアリーグ勢の争奪戦が激化する。マンチェスター・ユナイテッドは少なくとも2名の中盤選手獲得を目指しており、テュラムはその筆頭候補になるだろう。また、カマビンガについては今後もマドリーの方針が変わる可能性は残っており、PSGやその他欧州トップクラブからの具体的なアプローチが報じられるかどうかが次の焦点となる。夏の移籍ウィンドウは8月末の期限までが本番だが、主要な合意は7月中に形成されることが多い。キャリック監督のユナイテッドとアンドニ・イラオラ監督のリバプールが中盤再建をどう成し遂げるか、この夏のプレミアリーグ移籍市場の最大の見どころとなる。


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編集部 Editorial

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編集長 · 戦術担当