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プレミアリーグ昇格クラブの残留成功率データ:直近2シーズン連続で3チーム全滅の衝撃

2026.08.28

チャンピオンシップからプレミアリーグへの昇格は、クラブにとって夢の舞台への切符だ。しかし、その先に待ち受ける現実は厳しい。財政格差が年々広がる中、昇格クラブが1部に定着することは以前にも増して困難になっており、近年のデータはその「険しさ」をより鮮明に物語っている。2023-24シーズンと2024-25シーズンで、昇格した3クラブ全てが即降格という事態が2年連続で発生した。プレミアリーグ史上これが起きたのは過去に一度(1997-98シーズン)のみだった──それが今や「2年連続」となったのだ。

※本記事の情報は各ソースの執筆時点(2025〜2026年)のものです。順位・残留・降格の状況は変動する場合があります。


昇格シーズン別・残留成功率の記録一覧

ソースに明示されたデータをもとに、プレミアリーグ史における昇格クラブの残留/降格結果を整理する。

「3クラブ全員残留」に成功した例外的シーズン(4例のみ)

ソースによれば、プレミアリーグの31シーズン中、昇格3クラブ全てが残留に成功したのはわずか4シーズンのみ。

  • 2001-02シーズン(フラム・ブラックバーン・ボルトン):この3クラブは全員生き残ったが、ブラックバーンとボルトンは後に降格し、フラムも2013-14シーズンに降格した。
  • 2011-12シーズン(QPR・ノリッジ・スウォンジー):QPRは翌シーズンに降格、ノリッジは2013-14に降格し、スウォンジーは2017-18まで残留に成功した。
  • 2017-18シーズン(ブライトン・ニューカッスル・ハダーズフィールド):ハダーズフィールドは翌シーズンに即降格となったが、ブライトンとニューカッスルはその後もプレミアリーグに定着している。
  • 2022-23シーズン(フラム・ボーンマス・ノッティンガム・フォレスト):3クラブ全員が残留に成功し、記事執筆時点で全てプレミアリーグに残留中。

「3クラブ全員降格」という最悪パターンが起きたシーズン

  • 1997-98シーズン(ボルトン・バーンズリー・クリスタル・パレス):プレミアリーグ史上初めて昇格3クラブが全員降格。この記録は長らく「前例なし」の出来事とされていた。
  • 2023-24シーズン(ルートン・バーンリー・シェフィールド・ユナイテッド):ルートン・タウン、バーンリー、シェフィールド・ユナイテッドの3クラブが全員降格。シェフィールド・ユナイテッドはシーズン最多失点の新記録を樹立した。
  • 2024-25シーズン(イプスウィッチ・レスター・サウサンプトン):3クラブが再び全員降格。サウサンプトンはわずか12ポイントでシーズンを終え、2007-08のダービー・カウンティに次ぐワースト2位の数字となった。また30敗という最多敗戦記録も更新している。

注目事例:昇格即降格の歴史的惨敗

  • ダービー・カウンティ(2007-08):38試合でわずか1勝・11ポイント・20得点という史上最低成績を記録。3月の時点でプレミアリーグ初の公式降格確定クラブとなった。
  • サンダーランド(2005-06):前シーズンとの合計で2シーズン連続のプレミアリーグ記録更新となる15ポイントにとどまり、3勝・29敗で降格した。
  • スウィンドン・タウン(1993-94):プレミアリーグ元年に参加した昇格クラブの先駆け的な「洗礼」事例。42試合でわずか5勝、100失点(当時のリーグ記録)を喫した。
  • バーンリー(2025-26シーズン):2024-25チャンピオンシップで46試合失点16・30クリーンシートという破格の守備成績で昇格したにもかかわらず、プレミアリーグでは25ポイント未満で4試合を残して降格が決定した。

昇格クラブの移籍市場戦略:大型投資は残留を保証しないデータ

Transfermarktのデータによると、昇格後の初夏移籍市場での支出額上位10クラブは以下の通りとなっている。残留・降格の結果も添えて整理する。

| 順位 | クラブ | 昇格年 | 支出額(€) | 結果 |

|—|—|—|—|—|

| 1 | サンダーランド | 2024-25 | 約1億6500万 | 2025-26シーズン継続中(14位) |

| 2 | ノッティンガム・フォレスト | 2021-22 | 約1億5520万 | 17位で残留(2022-23) |

| 3 | アストン・ビラ | 2019-20 | 約1億4860万 | 残留し、その後欧州進出 |

| 4 | バーンリー | 2024-25 | 約1億2570万 | 2025-26で降格 |

| 5 | イプスウィッチ | 2023-24 | 約1億2500万 | 2024-25で降格 |

| 6 | サウサンプトン | 2023-24 | 約1億1720万 | 2024-25で降格 |

| 7 | フラム | 2018-19昇格 | 約1億1310万 | 2018-19で即降格 |

| 8 | バーンリー(2023-24) | 2022-23 | 約1億1050万 | 2023-24で降格 |

| 9 | ウォルブス | 2017-18 | 約9200万 | 残留 |

| 10 | リーズ | 2020-21 | 約8920万 | 残留 |

(※1位サンダーランドの支出額はノルディ・ムキエレ(PSGから€1200万)加入後の数字。最高額補強はアビブ・ディアラ(€3120万)、シモン・アジングラ(€2400万)、エンゾ・ル・フェ(€2300万))


編集部の見解

データを俯瞰して最も際立つのは、「大金を使っても即降格」と「大金を使って残留」の事例が混在している点だ。フラム(2018-19)、バーンリー(2023-24・2025-26)、イプスウィッチ(2024-25)はいずれも1億ユーロ以上を投じながら降格している一方、ノッティンガム・フォレストは同規模の投資で17位ながら残留を果たし、その後もプレミアリーグに定着。アストン・ビラは約1億5000万ユーロの投資を礎に欧州の舞台まで進出した。

つまり「投資額の多寡」よりも「補強の質と戦術適合性」が残留の鍵を握ると言える。とりわけ目を引くのは、2023-24・2024-25と2年連続で3クラブ全員が降格したという事実だ。プレミアリーグ史上31シーズンでこれが起きたのは従来1度だけだったが、今やこのパターンが「珍事」ではなくなりつつある。

財政格差という構造的問題も見逃せない。プレミアリーグの平均TV放映収入が約1億4200万ポンドであるのに対し、チャンピオンシップの平均は約780万ポンドと約18倍の開きがある(Wikipedia)。パラシュート(降格補償)支払い制度も存在するが、批評家はむしろこれが「一度でもPLに上がったクラブと未経験クラブの格差をさらに広げる」と指摘する。

2025-26シーズン、記録的な1億6500万ユーロ投資で臨んだサンダーランド(監督:レジス・ル・ブリス)は開幕戦でウェストハムに3-0と快勝し、希望の光を見せた。はたして「大型投資クラブの残留」の新たなサクセスストーリーとなるか、引き続き注目したい。


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編集部 Editorial

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編集長 · 戦術担当