2026年8月18日、イスタンブールのウルケル・スタジアムでチャンピオンズリーグ予選プレーオフ1stレグとなるフェネルバフチェ対リヨンが行われ、1-1のドローに終わった。マソン・グリーンウッドがフェネルバフチェを救う同点弾を叩き込み、両チームともに2ndレグへ望みをつなぐ結果となった。欧州の大舞台をかけた一戦は、息をのむ攻防が続いた激戦だった。
フェネルバフチェ vs リヨン:UCL予選プレーオフ 1stレグ

TheSportsDB / Mason Greenwood
見どころ: チャンピオンズリーグ本戦出場をかけた2脚制のプレーオフ第1戦。ホームのフェネルバフチェがアドバンテージを握れるかが焦点だった。
注目の対決: フェネルバフチェのグリーンウッドとリヨンのロイス・オペンダ——両チームの攻撃の中核が鍵を握った。
試合序盤から両チームが積極的に仕掛ける展開となった。前半はリヨンがペースを握り、前半終了間際の40分にロイス・オペンダがヘディングでゴールをこじ開け、リヨンがリードして折り返した。オペンダのシュートはわずか7ヤードの至近距離からのヘディングで、xGは0.26と高い確率を示す決定機だった。(ESPN)
しかし後半に入ると流れが変わった。グリーンウッドが46分に左足を振り抜き、試合をスタートに戻す同点弾を叩き込んだ。この一撃によって1-1のドローとなり、勝負の行方は2ndレグへと委ねられた。グリーンウッドはこの試合、24本のシュートのうちフェネルバフチェ最多となる4本のシュートを放ち、チームを牽引した。(ESPN)
フォーメーション: 両チームともに4-2-3-1を採用。フェネルバフチェはエドゥアルドン(GK)、ネルソン・セメド、ミラン・シュクリニアル、ネイサン・アケ、アーチー・ブラウンのDFライン。中盤のダブルボランチはマテウス・グエンドウジとN’ゴロ・カンテという豪華な顔ぶれで構成。グリーンウッドはトップ下右のポジションで出場した。リヨンはドミニク・グライフがゴールを守り、ルーベン・クルーベルト、ムサ・ニャカテ、エインズリー・メイトランド=ナイルズ、アブネルが最終ラインを形成。ロイス・オペンダが1トップに入った。(ESPN)
戦術的考察
両チームが採用した4-2-3-1は、互いに噛み合う形でミラーマッチとなり、中盤のデュエルが試合の鍵を握った。フェネルバフチェのグエンドウジとカンテのボランチコンビは、試合を通じて安定した守備の基盤を提供しながら、グリーンウッドやタリスカなど前線のアタッカーへボールを供給する役割を担った。
グリーンウッドは右インサイドハーフ的なポジションから積極的に仕掛け、試合最多タイとなる4本のシュートを放った。特に後半開始直後の同点弾は、高い位置からの迅速な展開が生み出したゴールだ。左足でのシュートはxGが0.08と低い確率を示すものだったが、それだけにより個人能力の高さが際立つ一撃だった。
一方でリヨンのオペンダは前半の得点場面を含めて4本のシュートを放ち、常にフェネルバフチェのDFに圧力をかけた。後半に入ってもリヨンは攻勢を保ち、フェネルバフチェGKエドゥアルドンが4つのセーブでチームを救う場面が続いた。ポゼッションはフェネルバフチェが52%対48%でわずかに上回り、パス数もフェネルバフチェが453本対リヨンの433本と上回ったが、デュエル勝利数ではリヨンが43対32と圧倒した。デュエルでの劣勢をエドゥアルドンの好守でカバーした格好であり、2ndレグではこの課題に対処できるかが焦点となる。
数字で読む
| 項目 | フェネルバフチェ | リヨン |
|—|—|—|
| ポゼッション | 52% | 48% |
| 枠内シュート | 5(42%) | 5(42%) |
| ビッグチャンス | 1 | 1 |
| コーナーキック | 3 | 0 |
| パス(成功) | 453(86%) | 433(86%) |
| デュエル勝利 | 32 | 43 |
| セーブ | 4 | 4 |
| 反則 | 13 | 13 |
(ESPN)
スタッツが驚くほど均等である点が際立つ。枠内シュート5本ずつ、正確なパス率86%同士、セーブ4本ずつ、反則13本ずつと、まさに実力伯仲の一戦だったことを数字が証明している。デュエル勝利で大きくリヨンが上回ったにもかかわらず、フェネルバフチェがホームで同点に持ち込んだ点は評価に値する。
グリーンウッド個人でいえば、試合全体を通じて4本のシュートを記録し、フェネルバフチェ最多だった。得点に直結した47分のシュートはxG 0.04という低確率ながら実際にゴールに変えており、ゴール前での冷静な判断と技術の高さを示した。
編集部の見解
1-1は、フェネルバフチェにとって十分に戦える結果だ。ホームでの第1戦で勝ち切れなかったのは惜しいが、アウェイゴールのルールが廃止された現行方式では、2ndレグでリヨンのホームを攻略する必要がある。リヨンは前半に先制しながらアドバンテージを守り切れなかった点に課題を残した。
グリーンウッドのパフォーマンスはこの試合の白眉だ。1ゴールにとどまらず、最多シュート数、そして試合の流れを引き寄せる存在感を見せた。彼がフェネルバフチェの欧州戦における攻撃の柱であることは疑いの余地がない。カンテとグエンドウジの中盤コンビは守備的な安定を提供し、グリーンウッドらがより自由に前線で仕掛ける環境を作った。このチームの骨格は非常に機能的だ。
リヨンはリヨンで、オペンダという最高のストライカーを擁し、後半の攻勢が示すようにチームとしての質は高い。ただし、デュエルでの強さを持ちながらもホームでの決定的な追加点を奪えなかった事実は、フェネルバフチェに希望を与えている。2ndレグでリヨンは必ず引いて守らずに前に出てくる。フェネルバフチェが素早いカウンターとグリーンウッドの個人能力を活かせれば、番狂わせは十分に起こりうる。
今後の注目点
最大の注目点は2ndレグだ。フェネルバフチェはリヨンのホーム、グルパマ・スタジアムに乗り込んでの決戦に臨む必要がある。1-1のドローを受けて、リヨンとしてはホームで何としても勝利をつかみ取りたいところ。一方フェネルバフチェにとってアウェイゴールによるアドバンテージはないため、1点でも得点を取らなければ延長戦・PK戦への道も視野に入る。
グリーンウッドが2ndレグも継続してフル稼働できるかは重要なポイントだ。この試合でも大きな存在感を示した彼の起用法と疲労管理が、2ndレグの結果を大きく左右する。また、カンテとグエンドウジのボランチが過密日程の中で高い強度を維持できるかも気になる。
リヨン側ではオペンダの爆発力とともに、後半に投入されたルクアクが2ndレグでスタートから起用されるかどうかも注目点だ。2ndレグの結果によって、いずれかのクラブがチャンピオンズリーグ本戦の舞台を手にする。
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