ボルシア・ドルトムント(BVB)が、ベルギー1部KRCヘンクに所属する18歳のアタッキングミッドフィールダー、コンスタンティノス・カレツァスの獲得に向けて大きく前進した。移籍報道の信頼性で定評のあるフロリアン・プレッテンベルクが、選手側との原則合意成立を伝えており、今夏の移籍市場における注目案件の一つとなっている。PSGやバイエルン・ミュンヘン、アーセナルといったビッグクラブも名前が挙がっていたなか、BVBがレースをリードしている状況だ。
コンスタンティノス・カレツァス獲得交渉の現状

Steffen Flor / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0)
見どころ: 18歳にしてヨーロッパの複数のトップクラブが争奪戦を繰り広げる稀有な若手タレントの行方
移籍状況: 選手・クラブ間の原則合意は成立、クラブ間交渉は継続中
最大の障壁: ヘンクが提示する最大3500万ユーロの移籍金要求
フロリアン・プレッテンベルクの報告によれば、カレツァスとBVBは原則合意(agreement in principle)に達した。ただし、クラブ間の交渉はまだ決着しておらず、ヘンクはこれまでBVBからのオファーをすべて拒否し、最大3500万ユーロを要求し続けている。BVBのスポーツディレクター、オーレ・ブックはこの獲得を諦めておらず、現時点でカレツァスは「BVBの最優先補強ターゲット」と位置づけられている。(Transfermarkt/Plettenberg via X)
ギリシャ国籍の左利きアタッキングMFである同選手は、2007年11月19日生まれの現在18歳。身長173cm、ヘンクとの契約は2029年6月30日まで残っている。今夏の移籍市場ではガラタサライも関心を示しており、複数のビッグクラブが争う構図となっている。
カレツァスをめぐる争奪戦の背景

TheSportsDB / Konstantinos Karetsas
2025年夏にはPSGの関心が報じられ、ギリシャメディアの一部はバイエルン・ミュンヘンやアーセナルの名前も挙げていた。ある関係者筋は「すべての噂が確認されれば、移籍金は4500万ユーロを超える可能性もある」と述べており、今夏もヘンクの強硬な姿勢はその相場感を背景にしたものだ。(Transfermarkt/sdna.gr)
最終的にこれだけ多くのクラブが争う構図から、カレツァスが欧州でも際立ったポテンシャルを持つ存在として広く認知されていることは明らかだ。
戦術的考察
カレツァスはアタッキングミッドフィールダーとして、左足を主体に狭いスペースを打開するタイプの選手だ。2025-26シーズンの成績を見ると、ユーロパリーグでは11試合2ゴール5アシストを記録しており、国内リーグとカップ戦を含む全大会合計で49試合3ゴール18アシストという数字はトップ下としての創造性とラストパスの精度の高さを示している。
BVBは近年、ヤマル世代の若手を積極的に取り込むクラブとして機能しており、カレツァスのような「即戦力にもなれる若手」は4-2-3-1や3-4-3の2列目に組み込みやすい。左利きのアタッキングMFは右サイドのハーフスペースへの侵入も得意とすることが多く、BVBのビルドアップ志向のサッカーとの相性は良好だと見る。また、18歳でユーロパリーグのような舞台を49試合こなした経験値は、同年代の選手と比較して際立っており、即時投入でも機能できる土台がある。
数字で読む
2025-26シーズン全大会スタッツ(Transfermarkt):
- 出場: 49試合
- ゴール: 3
- アシスト: 18(うちユーロパリーグで5アシスト)
特筆すべきはアシスト数の多さだ。ユーロパリーグ11試合で5アシストというペースは、欧州の主要コンペティションでも十分通用するクオリティを示している。
ヘンクが提示する最大3500万ユーロという移籍金については、Transfermarktのデータでは同選手の評価額が3500万ユーロと記録されており(2026年6月4日時点での直近更新値)、ヘンクの要求はいわゆる「市場価値通り」の交渉姿勢といえる。過去にはギリシャ人選手最高移籍金レコードを塗り替える可能性とも報じられており、若手タレントとしては相応の値段設定だ。
BVBがこの移籍金ラインをクリアできるかどうかが、交渉の最大の焦点となっている。
編集部の見解
カレツァスのBVB移籍は成立する可能性が高い。理由は明確だ。選手側は既にドルトムントと原則合意に達しており、本人の意思は固まっている。残る課題はヘンクとのクラブ間交渉のみだ。ヘンクが3500万ユーロを要求しているとはいえ、選手の契約が2029年まで残っているため、売却を急ぐ理由はないが、選手本人がステップアップを望む以上、交渉は最終的にどこかで折り合いがつく。
BVBにとってもこの補強は戦略的に理にかなっている。クラブは若手育成とステップアップの場として欧州でのブランドを確立しており、カレツァスのキャリア形成にとってBVBは魅力的な選択肢だ。オーレ・ブックが交渉を諦めていない点も、クラブ側の本気度を証明している。
ヘンクが要求を大幅に下げる可能性は低いため、BVBが最終的に3000万〜3500万ユーロの範囲で妥結するシナリオが最も現実的だ。この夏の移籍市場でBVBの最大のサクセスストーリーになりうる案件だと断言する。
今後の注目点
最大の焦点は、BVBとヘンクがいつクラブ間合意に達するかだ。夏の移籍ウィンドウが終盤に差し掛かるにつれ、ヘンクが価格交渉に柔軟性を見せるかどうかが鍵となる。もしBVBが要求額を満たせない場合、ガラタサライや他クラブが交渉に割り込む可能性も排除できない。
また、ヘンクが「すべてのオファーを拒否してきた」という報道が事実であれば、次のBVBからの正式オファーがどの金額になるかを注視したい。プレシーズン期間中に選手が新チームのトレーニングに合流できるかというタイムラインも重要で、遅延が長引けば選手のコンディション調整にも影響が出る。ドルトムントサポーターにとっては、今後数日以内のクラブ間交渉の進展報道が最大の注目点だ。
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