カラバオカップ(EFLカップ)2026-27シーズンの第3回戦抽選会が迫っている。今節からマンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティを含む欧州コンペティション出場クラブが参入し、大会はいよいよ本格的な盛り上がりを見せる。ディフェンディングチャンピオンのシティ、そして今季からマイケル・キャリック監督体制に移行したユナイテッドにとって、国内最初の栄冠を争う重要なターニングポイントだ。いつ、どこで抽選が行われ、どうすれば観られるのか——本記事でその全貌を解説する。
第3回戦抽選会の基本情報

Ardfern / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0)
日時・放映・特別ルール
抽選会は8月26日(水)深夜、プレストン対エバートンの第2回戦テレビ放映カードが終了した後、午後10時30分頃のスタートが予定されている。英国内での視聴はSky Sports Main EventおよびSky Sports Footballのほか、Sky Sports FootballのYouTube公式チャンネルで無料ライブストリーミングが可能だ。(Manchester Evening News)
抽選の前には予備抽選が実施される。チャンピオンズリーグおよびヨーロッパリーグ出場クラブ8クラブはそれぞれの欧州日程との兼ね合いから、第3回戦では互いに対戦できない。そのため、各クラブのホーム・アウェー割り当てを事前に決定する「予備抽選」が本抽選に先立ってSky Sports Football上で行われる。これにより本抽選がスムーズに進行し、Bowl 1とBowl 2をシームレスに切り替えられる仕組みだ。なお、各クラブのボール番号は抽選当日の午前中に発表される。
第3回戦の試合日程
第3回戦の試合は9月7日週と、それ以降のもう1週の2週にわたって開催される予定で、欧州コンペティションのスケジュールを考慮した日程組みとなっている。(Manchester Evening News)
なぜマンUとマンCは第3回戦から参入するのか
カラバオカップでは伝統的に、欧州コンペティション出場クラブはシーズン序盤の過密日程を考慮し、第1・第2回戦を免除されて第3回戦から参入する。今季もこのルールが適用され、マンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティの両クラブが今回の抽選で初めて登場する。(Manchester Evening News)
ディフェンディングチャンピオンのシティはワンブリー決勝でアーセナルをニコ・オライリーの2ゴールで2-0撃破し、通算9度目の優勝を果たした実績を引っ提げて参戦する。一方、ユナイテッドはキャリック監督のもとで再スタートを切り、今大会への意欲は高い。(The Standard)
第2回戦の結果と第3回戦の文脈
第2回戦は週の前半に開催され、注目の全プレミアリーグ対決ではノッティンガム・フォレストがリーズと激突。結果はリーズが敵地で2-0と勝利を収めた。その他の主な結果は以下のとおり。(ESPN)
- ブレントフォード 6-1 バーミンガム(大差でブレントフォード圧勝)
- イプスウィッチ 3-1 レスター
- ウルブズ 2-0 シェフィールド・ウェンズデー
- ウェスト・ハム 4-1 サウサンプトン
- リンカーン 4-1 ブラックプール
欧州出場クラブのうちチェルシー(ルートン戦)、トッテナム(チャールトン戦)、ニューカッスル(ウェスト・ブロム戦)、フルハム(AFCウィンブルドン戦)などが第2回戦を戦い、第3回戦の組み合わせ抽選に駒を進めている。(BBC Sport)
戦術的考察
マンチェスター・シティにとってこのカップ戦は、リーグタイトルと欧州の二正面を戦いながらも確実に積み上げられるトロフィーの機会だ。第3回戦参入の免除制度は欧州クラブに明らかな優位をもたらすが、それは同時に「ぶっつけ本番」のリスクでもある。開幕から日が浅いこの時期、コンディション調整とターンオーバー活用のバランスが問われる。
キャリック監督率いるユナイテッドについては、就任1年目のシーズンでカラバオカップをどの程度の優先度に置くかが試金石となる。スカッドの全員に出場機会を与えながら勝ち進む能力——いわゆる「デプスの質」が問われるラウンドだ。特に欧州日程と重なる第3回戦では、主力温存か勝利優先かという采配の選択が今後のシーズン運営の方針を明示することになる。
抽選のルール設計(欧州クラブ同士の対戦回避、ホーム・アウェー予備抽選)は、過密日程への配慮として合理的だが、抽選の透明性という観点からは複雑な仕組みとなっている。事前にルールを把握してから抽選を見ることで、どのカードが組まれたかをより深く理解できるだろう。
数字で読む
- シティの優勝回数:カラバオカップ通算9回(単独最多記録)
- 今季の欧州出場英国クラブ数:9クラブ(予備ラウンドが設けられるほど多い異例の年)
- 第1回戦の参加クラブ数:70クラブ
- 第2回戦:欧州非出場のプレミアリーグ勢が参加(チェルシー、トッテナム、ニューカッスル、フルハムなど)
- 第3回戦:欧州出場8クラブ(マンU、マンC含む)が加わる完全版の抽選
今季は9クラブもの英国勢が欧州の舞台に立つことで、カップ戦のスケジューリングに複雑な連鎖影響が生じている。実際、第2回戦のフルハム対ウィンブルドン、チェルシー対ルートンは木曜開催に変更され、それに伴うリーグ戦の日程変更でEFL8チームが直接影響を受けた。プレミアリーグとカップ戦の日程圧縮がいかにEFL下位クラブに皺寄せをもたらすかが、今季も鮮明に示された。(BBC Sport)
編集部の見解
カラバオカップ第3回戦の抽選はファンにとって今季初めて「本当の意味での主力ビッグクラブの組み合わせ」を目にする瞬間だ。シティにとっては10度目の優勝というさらなる歴史を刻むチャンスであり、指揮官にとっても就任後の新体制を証明する場でもある。
ユナイテッドに関しては、キャリック監督がカップ戦をどれほど本気で戦うかが問われる。新監督が就任初年度に「カップ戦で結果を出すこと」を優先すれば選手・サポーターの信頼を速やかに獲得できる。逆にリーグ戦を理由にカップ戦で主力を温存し続けるなら、それは「中長期プロジェクト優先」というシグナルと読めるが、ファンの忍耐を試すことになる。どちらに舵を切るか、抽選後の選手起用に注目すべきだ。
また、今季のスタンダードとして浮かび上がるのは「9クラブ欧州参加」という特殊状況が引き起こす日程の連鎖混乱だ。EFLの中小クラブが直前の日程変更を余儀なくされる問題は、プレミアマネーとの格差をカップ戦の運営でも感じさせる。構造的な改革が必要であることを、今季のカラバオカップは改めて示している。
今後の注目点
抽選(8月26日深夜):プレストン対エバートン戦終了後の抽選結果が最初のチェックポイントだ。マンUとマンCがどのクラブと対戦するかが判明する。欧州クラブ同士の対戦は組まれないため、ポテンシャルな対戦相手はEFL勢やヨーロッパ非出場のプレミアクラブとなる。「格上対決」が生まれるか、それとも順当な組み合わせになるかで大会の盛り上がりが大きく変わる。
第3回戦の試合週(9月7日週~):欧州コンペティションとの過密日程の中でキャリック監督がどのような選手起用をするかが問われる。主力をフルスタートさせれば本気度が伝わるが、若手主体で臨めばメンバー構成の深さが試される。チームの現在地を測る良い機会だ。
また、ノッティンガム・フォレストがリーズに敗れた第2回戦の結果は、「第3回戦から参入した欧州クラブがすでに第2回戦を戦い抜いたEFLクラブと対峙する」構図を生む可能性を示している。番狂わせが起きやすいこの段階だからこそ、各クラブの真の実力が問われる。
情報源
- How to watch Carabao Cup third round draw as Man United and Man City enter – Manchester Evening News
- Carabao Cup Third Round draw in FULL as Man City find out their opponents – Manchester Evening News
- How to watch Carabao Cup: TV channel and live stream for every first round game – The Standard
- Forest to host Leeds in EFL Cup second round – BBC Sport
- Carabao Cup third-round draw: Man City to face Newcastle – ESPN